透明度の高い海のすくい取ってを固めたかのような輝かしさや瑞々しさが魅力の宝石がアクアマリンです。かつて船乗りたちのお守りだったアクアマリンといえば透き通った水色を想像できます。アクアマリンはエメラルドの親戚の石です。
アクアマリンとは
透明で美しいベリル(緑柱石)で淡青色のものをアクアマリンと言います。同じベリルの仲間にはエメラルドやモルガナイトとがあります。アクアマリンになる主体の石である緑柱石は、ベリリウムとアルミニウムを主成分とする六角柱状の珪酸塩鉱物です。透明度が高く、欠けも少ない状態で産出されます。緑柱石に微量の鉄が混入することでアクアマリンの美しい青色が生まれます。
宝石として使われるアクアマリンの中には、濃い青色を出すために加熱されるものもあります。この点の面白さとしては、欲張って加熱し過ぎると青色が消失するところです。
アクアマリンは石として耐久性に優れ、ネックレスやリング、イヤリングとどのタイプの装飾品に向きます。ベリルは大きな結晶なので、カラット数大きめの宝石を作ることができるのが魅力です。
アクアマリンの名前
アクアマリンの涼やかな名前はラテン語「海の水」から来ています。澄んだ海水に溶けてしまいそうなほどの美しさにあやかって、かつては船乗りたちのお守りの石として大事にされました。海上で嵐に遭遇したときには海にアクアマリンを投げ入れたとも言われています。
和名でも水のまま「水宝玉」や「藍玉」と呼ばれます。また「アクワマリン」として表記されることがあります。
アクアマリンの4C
カラー
アクアマリンの色は極めて淡い青色〜濃い青色まであります。原石は青と緑色の中間色とも言われます。力強く発色する濃い青はより高値が付くことがあります。
私たちがよく目にするアクアマリンは、青色を濃くするために高温での加熱処理がされています。温度によって色の変化が異なります。
加熱処理があろうがなかろうが海の水のような美しい青色が一般的に好まれます。
クラリティ
宝石では通常インクルージョンのない、透明度の高い石ほど価値が高いとされます。アクアマリンも同じようにクラリティが重要です。加熱処理をするにもインクルージョンがあると変質してしまいます。
アクアマリンは同じベリルの仲間のエメラルドに比べ、インクルージョンが少ないです。クラリティに優れた結晶が多いのもアクアマリンの特徴です。
カット
カットの種類は宝石のきらめきを増すのに重要です。なんと!アクアマリンのにはどのようなカットでも特性を活かすことができると言われています。鉱物としてもともとの透明度が高いので、カットで光の反射面を増やさずとも、きらきら輝けるからです。
人気があるのはブリリアントカット、ラウンドカット、プリンセスカット等ですし、ペアーもマーキーズも良いです。
カラットサイズ
アクアマリンは大型の結晶として産出されるので、宝石でもお手頃な値段で手に入れることが出来ます。そもそもメレダイヤのような小粒のものをわざわざ選んで買うこともないので、大きめのメインストーンとして使われるのが主です。
極端なたとえ話になってしまいましたが、大粒のほうがよく輝くので、どうせなら存在感があるものを選びましょう。
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